①オフェンス型家計
ここでオフェンス型家系とは収入を積極的に増やしていくと家計と定義します。
平成の初期においては一般的なスタイルとして、会社勤めをして毎月給料をもらうという家庭がスタンダードであり、副業をして収入を増やすという発想はほとんどありませんでした。これは、平成初期における終身雇用制度という日本独特の慣習があることが要因にあげられるかと思います。
しかし、令和の時代においてトヨタの社長でさえ、終身雇用を維持し続けることは難しいと発言を行っており、令和の時代においては雇用の不確実性が増すものと考えられます。
不確実性をすべて解消することは難しいですが、少しでも解消する方法として副業が挙げられると思います。この副業に関しては、インターネットの普及により、その裾野は大きく広がりました。インターネットは一人一人に営業をする必要がなく、個人においても不特定多数の顧客を対象に商品やサービスを提供にすることを可能にしました。また、インターネットの普及により、テレビCMやチラシといった広告宣伝から、インターネットのサイトにおける広告宣伝が追加され、この広告宣伝から収入を得るいわゆるアフィリエイト収入が普及しました。
このようにアフィリエイトが普及したのも、従来であれば、ホームページを作成しようと思うと、「HTML」等のプログラミング言語を理解して記載しなければならかったのですが、近年ではそういった言語わからなくても、誰でもある程度簡単にホームページが作成できるWordPress等の普及の影響が大きいのではないかと考えています。
そういう点においては、会社勤めをしながら別の収入をあげるということが比較的容易になってきました。例えば、自分の趣味を題材にしたブログを開設し広告収入を得るといったことをしてる方も数多くいらっしゃるかと思います。
また、本業とは別に国内又は海外から仕入れを行い転売するといったことを実践されている方もいらっしゃるかもしれません。
本業とは別にアルバイト等により収入を得ることが考えられかたもいらっしゃるかもしれません。
実際、副業を認めている企業も多くなっており、サラリーマンをしながら、別の仕事を持つことが徐々に認められつつあります。
また、専業主婦又は専業主夫だった人が、アルバイト等により家計の収入を増やすということもオフェンス型家計の1つ方法かと思います。
上記の他、株式や不動産等に投資を行い、その運用益によって、収入を増やす方も数多くいらっしゃるかとおもいます。
これらはいずれも、現状の収入にたいして、プラスアルファ上乗せをすることを目指したオフェンス型家計と言えるかと思います。
十数年後の社会では現在のように1つの会社に勤めるということではなく、仕事を複数持つことがスタンダードとなっているかもしれません。
しかし、このオフェンス型家計については、皆さんのご想像通り、実行するまでのハードルは高い上に以下のようなメリット、デメリットがあります。
メリット
・上述の新たなビジネスの展開により、利益を出すことができれば、給与による収入以外に自由に使える、いわゆる可処分所得が増加し、家計余裕ができる。
・新たな収入が本業を超えた場合または超える見込みが出た場合、現状の本業を辞めて、より大きな収入を獲得できる可能性が広がる。
・アルバイト等により資金余裕額を発生又は生活余裕額により金銭的にも精神的にもゆとりを持てる可能性がある。
デメリット
新たなビジネスや株式、不動産等の運用を行った場合、結果として損失が出た場合、家計を苦しくする可能性がある。
アルバイトを行った場合、その疲れにより本業に支障がでる。
本業以外に事業を展開することから、休養を取る時間がなくなり、家族や趣味の時間が減少する可能性がある。
ビジネスのアイデアを考え実行するまでに多大なエネルギーを要する。
②ディフェンス型家計
ディフェンス型家計とは給料はベースに生活し、定期的に支出の見直しを行う家計とします。
このディフェンス型家計は日本において最も一般的なものとなっています。
これは昭和から平成前半まで形成された終身雇用の影響により根付いたものと考えます。すなわち、従来の日本では一度会社に入社すれば、定年まで会社が面倒を見ることがスタンダードでした。このため、毎月の給与と賞与によって生活を成り立たせていくことが日本の社会において浸透していったものと考察します。
このディフェンス型家計をよりよくしていくためには、過去、現在、将来の支出について考える必要があります。
まず過去における支出は、現在及び将来の支出を把握する上で非常に重要となります。